#72 深夜の事件~バルセロナ(スペイン)

 
Barcelona / SPAIN
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とにかくいろんな事が起きるんだ、

ここスペインのバルセロナでは。



なんだか楽しいバルセロナ。

しかし、当初空室がなかなか見つからず、

7日間の滞在で、空室を探して2回宿替えしていた。



そしてここがその3軒目の滞在宿。

空室を求めてきた割には、6人男女MIXドミで、客はうちらだけ。

らっきー。 ツインプライベートと一緒じゃん。



ドミの多くは2段ベッド。

上らなきゃならない2段目より、1段目の方が楽。

たいていは、うちらで1段目と2段目を確保するんだけど、

今回、広いドミで客も他にいないので、

1段目を2つ使って寝泊まりしていた。



IMG_9542_360b.jpg 



この部屋を出ると、廊下が一直線に伸び、ドミトリーの部屋が並ぶ。

この部屋の隣は、男性用のシャワールーム。

部屋の壁は薄く、隣の部屋の出入りの音とか全部聞こえる。



ドミに泊まる時、毎度用意している習慣がある。

それは各自枕元に、自分のヘッドライトか、

懐中電灯を持参してること。

夜中にトイレに起きても、部屋の明かりをつけずに済む様にだ。




- - - - -


この安宿に来て、3泊目の夜。


さて、夜11時頃、部屋には僕らだけだし、

そろそろ寝っかー。 と部屋の明かりを消して就寝。


明かりを消して、ベッドに入って寝た。



5分くらい経って、

誰かが隣の男性用シャワー室に入ったらしい。

シャワーの音が始まった。


何分か立ち、シャワーの音はまだ続いていた。



さらに何分か立ち、まだシャワー浴びてる。



なげーよ。





壁が薄すぎて、まるですぐそこでシャワー浴びてるよう。





明かりを消した暗闇で、 ひとつ気づく。



シャワーの音が止まらず、水の出方が一定すぎる。



もしや・・・



誰かシャワー室で倒れたのか????



「なんか、音おかしくない?」



暗闇の中でアキが言う。



おれはそっと、自分のヘッドライトをつけてドアの方へ向けた。




ドアを照らす。 耳をすます。 



シャワーは続く。



音以外、異常なし。



床を照らす。



異常なし。



床を照らした明かりが揺れている。



異常なし。



ん、明かりが揺れている???



異常あり!!

水面に光が揺れている!!




この時点で、部屋が5cm水没!!



ここ、ビルの4階なんですけどー!!




気づけば、部屋は海。



部屋の明かりをつけようとしたが、



既に部屋は停電。



ヘッドライトでドアを照らして、じゃばじゃば水の中を。

部屋のドアを開けると、 廊下はまだ明かりがついていた。



そして、シャワー室の音の正体は、

僕らが目撃したのは・・・





シャワー室には最初から誰もおらず・・・



天井の水道管が破裂して、


シャワー室の天井から、ひっきりなしに


水が流れ落ちているさまだった!!




IMG_9993_360.jpg 



流れ続けた水は、もともと傾いているビルの

われらのドミへ一直線!  流れ込んでいた。



見れば、宿のスタッフが既にバケツを持って

右往左往しているではないか!!



早くおれらに知らせんかい!!




IMG_9991_360.jpg 




まずは、うちらの荷物の救出。


おれは荷物の全てを高さのあるロッカーに


つっこんでいたが、


アキは、床置きしていたので、 荷物の下、数cmが水没。


幸いにもパソコンを含めた電子機器類は、 水没を免れた。




水の流れは、こちらのドミの部屋に偏っており、



みるみるうちに水位が上昇。


10cmは越え、


おれのビーサンもプカプカ浮いて


流れていこうとしている!



とりあえず廊下の反対端へ避難。


避難の途中で、ドミの天井からも水が滴り始めた。


やがて、ドミの天井から、雨は降り出し豪雨となった。


間一髪というか、 一部アウト。




ひとつ下の階の、3階を見に行くと、


3階の天井から既に水が滴り、床も海。


さらに水はどこかへ流れている様子。



ヨーロッパは建物自体が古い。


これは珍しいことではないのか、どうなのか。。


数時間して、水は勝手に止まった。


被害を受けていない代替の部屋を用意してもらい、


その日は寝るしかないので、ひとまず就寝。
 



- - - -



翌朝、朝食付きなので、宿のパブリックスペースで
 
朝食を食べていると、


宿のオーナーがやってきて、

「 昨夜は申し訳なかった。」

と、挨拶に来た。


次にスタッフが来て、

「 濡れてしまったランドリーはこちらで

 洗って乾かして返します 」


そうですか、ありがとうございます。

ということで、


我々としては、被害は、

服が濡れただけ・・・


ではない!!!



バッグの下部が水没したことで、

衣類が濡れたのはもちろんの事、

現金、書類、財布、持ち物が濡れた。

昨夜、それぞれを吊るして、乾かし続けていた。


だが、一番被害が大きかったのは、アキの皮財布。



水にぐっちょり半分だけ濡れて、

水の跡の染みができ、ムラになってしまった。

ぐ、、、2万円以上したやつ・・・・



これはちょっと見逃せない。


NOと言わない日本人。


文句を言わない日本人。


そこから脱さない限り、


NOと言えない日本人。



ということで、こちらの姿勢は、


「 財布の弁償 」


を取り付けたい、主張を固めた。



それ以外の、

現金が濡れたとか、服が汚れたとか、

洗ったり乾かしたりすれば元に戻せるものは、

あえて主張しないことにした。

財布の弁償に話題を集中させる。



ネットで裏づけとなる値段を調べ、

正統なレートでユーロに変換し、 財布の弁償代として、

200ユーロをオーナーに請求することにした。

それも、この場で現金で欲しい。




ひとつ難しい点は、財布が財布として機能していること。

損害は、外見の染みのムラだけ。

しかし、知っての通り、皮製品は、

ムラに染みれば、もう元には戻せない。

機能するから被害なし。 というものではない。


実質2万円以上の財布が千円になってしまったようなもの。



そして改めて財布の被害をスタッフへ伝え、

オーナーからの回答を半日待った。




そして、オーナーからは、

「 保険金が降りるのは、4ヵ月後。 

  メールアドレスを置いていってくれ。 

  また連絡する 」



僕らは今ここで現金で欲しい。

後ほど振込みます。では、

国をいずれ離れる旅行者にとって、

もし振り込まれなかったら、文句も届かない距離になる。


さらに突っ込む。



そして、オーナーからは

「 財布は、我々の保険では賄えない。

  財布の件は、ホステル側の責任ではない。

  なぜなら財布はセーフティBOXに預けるべきだからだ。

  なぜおまえはセーフティBOXへ預けなかったんだ!?

  保険会社はそう言っている。 」




そう来たか。

何ヶ月待とうが、やっぱり払う気はないんだ。



ホステル側は一転、責任が無いと主張してきた。

それに加えて、セーフティBOXへ預けなかったという事を

理由に、こちらに非があると主張してきた。



オーナーは昨夜事件時に駆けつけたが、

我々の惨状を見ていない。

オーナーが駆けつけた頃には、

荷物の避難は完了し、雨は小康状態になっていた。



現場を見てないで言うこの姿勢が、

おれに火をつけてしまった。 。




こちらの主張。

「 財布はおれのケツポケットに入れていた。

  (本当はアキのバッグの中)

  貴重品を身につけていて、それの何が悪い! 

  天井から雨が降ってきて濡れたんだ。 

  あなたの保険で賄えるかどうかは、

  おれには関係のない事だ。 

  我々の200ユーロ分の損害を

  オーナーとしてどう考える!! 」



そしてオーナー

「 どうしてこの財布が200ユーロなんだ!!

  200ユーロなんて、高すぎるだろ!

  証明してみろ! 」




そしてこちらの主張。

「 あんたにとって高い200ユーロは、

  我々にとっても高い200ユーロの損害だ!

  証拠はこれだ!! 」
 


PCを開けて、ネットを繋いで、財布のメーカーHPを見せる。

主張していた200ユーロは、正統な額だ。



オーナー

「 この財布は中古だろ!! 」

こちらの主張

「 皮製品は使う程、新品よりも高くなる! もっと盛るか!? 」


結局、公式サイトの価格表示が正統だったことが決定打となり、

その場で200ユーロを現金で頂きました。



実際には2時間くらいかかったやりとりだったが、

その後は、改めてオーナーは僕らに謝罪してくれ、

交渉は最後に握手でまとまりました。




でもまぁ、泣き寝入りしなくてほんと良かった。




でも、この財布、

後に、なんと、アキは 無くしました。。。。


それはまた別のお話。



はたまた、海外旅行保険の携行品にも入っていましたが、

今回は使いませんでした。

理由があってのことですが、


それもまた別のお話。




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「300日間 世界一周
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著者: TAKAO & AKI

TAKAO & AKI

  
いまだ地に足が着いていない
30代バックパッカー(夫)と、
南国志向の元ダイビングインストラクター(妻)。
夫は12年間エンジニアとして
勤めた会社を辞め、
列車・バス・徒歩・船・飛行機を乗りついで、
300日間(+延長)、夫婦で
世界30カ国を旅したお話。

*ブログ開設
 2011年3月31日
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